本日は、常々、不思議に感じる物やサービスの価格を取り上げてみます。
100円均一ショップで売られている同じ品が、近くのスーパーでは500円、1000円で売られている。よくある現象です。
先日も、100円ショップを探索中に、置時計を発見、試しに購入しました。 購入後、数ヶ月は特に目立った時間の狂いも無く、正常に作動しており、100円の品でも使用上は問題ないのかと思い始めていた頃、ある日突然、遅れが発生するようになり、しかもこの遅れを調整する機能がありません。
(原因は、外気温が影響し、その補正機能が組み込まれていないのではと推定されます)
しかし、これも日に1回、時間を合わせておくと、そう問題なく利用可能で、使用者側の利用法次第では十分にその機能を果たしている品ともいえます。
*******価格の種類*******
フリー百科事典「ウィキペディア」では「価格種類」を次のように分類、定義付けしています。
1)市場価格
市場の需要と供給のバランスで決まる価格で、比較的競争の少ない市場でのコストプラス適正利潤による「生産価格」、競争の激しい市場での適正利潤確保が難しい「競争価格」があります。
2)独占価格
殆ど価格競争の無い「寡占価格」とプライスリーダー企業が存在し、実質的に価格支配する「管理価格」があります。
3)統制価格
公共料金のように統制された価格です。
*******価格の2面性*******
また、価格の捉え方に関しては2面性があります。一方は製造者や販売者側から見る場合の、発生コストに利益を乗せた「フルコスト価格」、他の一方は購入者側から見た価値を基準に考える「価値価格」、競争の激しい分野では多くの場合、前者の中の低位価格が市場価格を形成しているようです。
*******価値価格とは*******
では、「価値価格」とは何なのでしょう?
ヤフーショッピングコーナーで、ハンドバックの最高値はエルメスの2,000万円超えが1点、500万円超えは多く見られます。
性能的には10分の1、100分の1程度のものでも十分な品質はあると思いますが、これらの価格は、どのような価値観により受け入れられるのでしょうか?
*******欲求5段階説*******
アメリカの心理学者マズローが提唱した仮説に「欲求5段階説」があります。人の欲求は下層から生理的欲求、安全・安定欲求、社会的欲求、自尊欲求、自己実現欲求と高度化するとの説です。
人の価値観も、この欲求に比例し、高度化すると仮定しますと、より高度な欲求に対して、より高い価値を認めることになります。
より高度な欲求を求める層が、経済的にも余裕があることとあいまって、より高度な欲求に対しては、より高い「価値価格」が受け入れられることとなります。
プレミアムブランド品に見られる価値は、他人の視線を意識した優越感に通ずる「自尊欲求」にあるのではないでしょうか。
*******価値を認める欲求は*******
この仮説によりますと、究極の価値を認める欲求は「自己実現の欲求」。この自己実現に寄与する物やサービスが、最高の価値価格を認める分野となる。如何でしょう? この仮説。
ただし、経済的ゆとりは無いが、自己実現の欲求を追及する層も多く存在します。その層の場合も、自己の中では、下位の欲求を削って、自己実現のための欲求満足に、多くの負担を許容していることが考えられます。
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