平成18年5月の会社法施行から1年が経過しました。東京商工会議所は
会員企業の会社法施行への対応状況に関する調査を実施し、結果が
まとめられました。
調査期間は平成19年4月13日から4月20日。資本金1億円以下の
非公開会社(公開会社でない会社)366社から回答を得たもようです。
まず「会社法施行にあわせて、定款変更を行ったか」について聞いたところ、
「すでに変更した」が44.9%、「変更する予定である」が14.8%と、あわせて
約6割の企業が定款の見直しを行っています。
定款を変更した(する予定を含む)企業に対して、採用する機関設計について
聞いたところ、「取締役会+監査役(会計監査権限のみ)」が最も多く
47.1%となりました。
また非公開会社の場合、取締役会を設置しない機関設計の選択が
可能となりましたが、取締役会非設置を選択したのは28.6%であり、
そのうち「取締役のみ」は19.5%という結果でした。
会社法の改正ポイントの1つである会計参与の設置状況については、
「設置する予定はない」が最も多く77.5%でした。一方、「設置している」は
5.6%、「設置を検討している」は5.8%という結果でした。
会計参与を設置しない理由としては、
「計算書類の作成の大半は顧問税理士等に任せてあるから」が最も多く
57.1%、「すでに十分な会計知識を有しており、会計参与を必要として
いないから」が21.3%、「会計参与を設置するメリットがわからないから」が
14.8%という回答でした。
会社法施行時に困った点について聞いたところ、
「特に困った点はない」が最も多く61.0%となり、過半数の企業は
スムーズに対応ができたようです。
また会社法で興味がある分野について聞いたところ、
「税務・会計上の実務における留意事項」が最も多く40.7%、
「定款作成・変更」は22.8%、「内部統制の構築」は20.8%、
「事業承継対策」は19.9%という結果でした。
税務・会計上の留意点や事業承継対策等は、税理士の得意分野。
ぜひ顧問税理士等にご相談ください。
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