今回は、中小企業の新製品の開発の進め方について考えてみましょう。
多くの中小企業の社長さんが、小さな会社でも他社に負けない自社製品を
作って、販売したいと考えているものです。
私の関わっている首都圏産業活性化協会(TAMA協会)でも、小さな会社では
あるかもしれませんが、自社製品を持って、活発に会社経営をされている社長さ
んが多数います。
また、これから自社独自の製品を作りたいと考えている社長さんがおり、
相談を受けることもあります。
そのような状況の中で、いつも考え込んでしまうケースがあります。
それは、新製品というのは、そう簡単に作れるものではないということを肝に
銘じてほしいということです。
会社の経営が順調にいっているとき、あるいは会社の現状打破をしようとするとき
など、新製品の開発に目を向けるものです。そして、そこでは、中小企業の持って
いるノウハウや強みを生かすことが大切です。
自社の関連している技術から、新製品へと展開していくのであればわかるの
ですが、世間一般の動向やブームだけを頼りに新製品に踏み切ることが見受け
られるのです。
つまり、自社のノウハウや強みのない分野へ参入しようとすることです。
次に、新製品の開発では、ノウハウが必要なこととともに、お金も必要になります。
そのお金は、どれだけかかるのか、市場(お客さん)はどの程度あるのか、つまり
投資効果を安易に考えて、製品開発に着手してことがあります。
私の目からみると、非常にリスキーな経営をするものだと考え込んでしまいます。
私は、中小企業か、製品開発を進める場合に、いつも以下のような提案を
させていただいております。
1.自社の特徴やノウハウがどこにあるのかを理解してもらうこと。
2.製品開発にあたり、顧客となるターゲットを明確にすること。
3.新製品が出来上がったときにその顧客は、購入する意思があることを確認すること。
4.概略の予算を算出し、経営への影響を確認すること。
中小企業は、潤沢な資金があるわけではありませんので、新製品の開発に
失敗した場合、経営に大きな打撃を与えてしまうものです。
したがって、堅実な製品開発の手順を進めていかねばなりません。
プロ野球の選手でも、打率3割を超えれば一流といわれます。新製品を開発・
販売した場合でも、すべて売れる製品になるわけではありません。
その一部です。
だからこそ、新製品の開発では、事前に顧客を絞り込んだ堅実な方法を
用いるべきではないでしょうか。
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