インナーゲーム（集中力の科学）２（株式会社リアライズ）

インナーゲーム（集中力の科学）２

情熱思考に目覚める時～セルフコーチングのススメ～

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□□　◆インナーゲーム(集中力の科学)２◆

あらゆるスポーツもビジネスも、２つの要素から成り立っている。
外側のアウターゲームと、内側のインナーゲームだ。

アウターゲームは、相手と戦い、障害を乗り越え、栄冠を勝ち取るゲームだ。
このゲームをマスターするための本は、これまでにも星の数ほど提供されている。

ラケットやバット、ゴルフのクラブをどうやってスイングするか、
腕の形はどうするか、胴体はどうひねるか。
どうすれば理想のフォームが達成できるかといったといった技術レッスンだ。
ビジネスで言えば、どう業績を上げるか、そのために顧客をどう作るのか、
どうセールスするのか、新しい商品をどうしたら開発するのかだ。

しかし我々の多くが、こうしたレッスンは、
覚えやすいが役には立たない、
頭では分かるが肉体には伝わらないことに、
不承不承、気付かざるを得なかったと思う。

それはこうしたレッスンが、もう一つの重要な要素である、
インナーゲームを軽視してきたためではないだろうか。

インナーゲームは、プレーヤーやビジネスマンの内側のスポーツだ。
集中力の突然の途切れや、緊張、自信喪失、
自己非難と言った内なる障害を克服するゲームのことだ。

あるときは素晴らしいプレーが出来て、
あるときはそれが嘘のように情けない結果になるのは何故だろうか。
大事な競技大会で突如不調に陥ったり、
簡単なショットをミスしてしまうのは、何故だろうか。
悪い習慣を除去して新しいフォームに改造するのに長い時間がかかるのは何故だろうか。
誰しもがそういった質問を、何度も自分に投げかけてきたのではないだろうか。

しかし、インナーゲームが人にいったん勝つと、
そのまま目に見えるトロフィーの数が増えるわけではないが、
もっと価値あるボーナスが与えられることは間違いない。
それは、永遠に保有でき、スポーツの場以外でも自分の人生に顕著なプラスをもたらす偉大な内側の力となる。

インナーゲームのプレーヤーは、他のいかなる外側の技術よりも、
リラックスした集中状態の大切さを知るようになる。
自信の本当の基礎がどこにあるかを発見する。

勝つためにキーが「力まないこと」だと知るだけでなく、それを体で体得するよ
うになる。
勝つぞというギラギラした欲望に燃え上がるのではなく、自分の心が静かに肉体と調和する状態に置こうとする。
そのときに内側から自然に湧き起ってくる能力をプレーで発揮しようとする。
そして、しばしば、自分自身の能力が予期していたもの以上であることを発見する。

さらにトーナメントでの苦しい状況に直面するたびに、
インナーゲームのプレーヤーは真の勝利への意欲が自分を解き放ち、
たとへ負ける日があっても、自分がそれに失望しないことに、気付くはずだ。

我々の内側には、想像するよりもはるかに自然で効率的に学び、物事を達成する力が潜んでいる。
人は生まれてから、ごく自然に歩いたり、話したりすることを覚える。
しかしそのために特別な努力をした記憶は、ほとんどないだろう。
インナーゲームは、それに非常によく似ている。
心と体の直感的な能力部分を駆使し、脳の右側も左側も活用する方法なのだ。

インナーゲームの内側の能力は、生まれつき誰にも備わり、開発されるのを待っているだけだ。
逆に必要なのは、自分の能力を妨げてきた「習慣」から自分を解き放ち、
自分自身に物事を任せてやることだ。
人間が内側に持ち合わせている能力を明らかにし、
それを探求することが、インナーゲームの究極のテーマだ。

(新インナーゲーム　W.T.ガルウエイ著　後藤新弥訳　日刊スポーツ社から)

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■私達が、常に悩むこと。それはいくら知識を学んでも、それは知識でしかないということ。
頭で分かっていても、行動に移らないこと。
またやっとコツをつかんだと思い、なおさらそのコツを意識的にやろうとするが、意識すればするほど、力みが生じ、そのコツ通りにやっても結果が出ない。
やり始めたときは思い通りに結果が出たのに、その結果をもっと大きく出そうと思ったときから、結果が悪くなる。だんだんわからなくなり、学ぶこともやめてしまう。
そして言うことは「人間とは難しい」「そんなにうまくいくわけないじゃない」
一体、どうなっているのだろう。どうすればよいのだろう…。

■でも私達は、自然に2本の足で立ち、歩くことを身に付け、
話すことを身に付け、書くことを身に付け、自転車を乗ることを身に付けた。
まだまだもう無限にある。成人になってもその習得はきりがない。
車に乗ること、加減乗除を学び使うこと、電気製品をつかい、このパソコンさえ使う。
一体どれぐらいのことを身に付けてきただろう。それも自然に。
もしこれをロボットがするとしたら、ホンダの技術の粋をあつめた人間型ロボットASIMOでさえ、やれていることはしれている。

■その私達が、現在の目標を達成することや課題を解決すること、
アイディアを見つけることに何故四苦八苦するのだろうか。
ひよっとしてそれは、この精巧な人間というスーパーコンピュータをうまくつか
っていないのでは。
これからの毎日でうまく使えば私達の人生はどうなるだろうか…。

■昨日２０日の男子ゴルフツアー開幕戦の東建ホームメイト・カップで、
ツアーデビュー戦最終日を首位タイで出た１６歳の史上最年少プロ、
石川遼選手の優勝が期待されたが、
結局スコアを三つ落として通算３アンダーで５位タイに終わった。

スタートのホールで、ダブルボギーと緊張で自滅したようだ。
まさにここで言っているインナーゲームの世界である。
それにしても、プロ初デビューの１６歳でこの成績は見事だと思うが。

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