■このコラムでは、日常生活や新聞・雑誌などで目にした「お客さま発想な商品やサービス」の事例を取り上げ、その企業の担当者になったつもりで想像し、その商品のコンセプトを作るまでの「仮説の目の付け所」や「マーケティング調査の活用方法」を皆さまにご紹介しています。
◎得するポイント!⇒ 他業界の事例でも「関係ない」とお考えにならず、「自社に応用できるところはないか?」という視点で、何かのヒントにしていただけると幸いです。
●今回のお客さま発想事例 ⇒ 「マーケティングを活用し、人気メニューを開発する方法とは?」
こんにちは! マーケティング イノベーションの鈴木規子です。
◆今回のご紹介記事(07年4月18日 日経MJ):
皆さまはグループインタビューってご存知ですか?
グループインタビュー調査も、消費者調査でよく実施する手法なのですが、記事に出てくることはあまりありません。
それが今回は珍しく出ていたので、取り上げてみました。
記事抜粋:
「三月にロイヤルホストで発売した「コラーゲンスペシャル〜コラーゲンホール添えコンソメスープ付〜」が女性を中心に人気だ。
牛すじの煮込みや手羽の空揚げ、スープなどで一食に含まれるコラーゲンは
1166ミリグラム。体内で一日に二千ミリグラム失われるといわれるコラーゲンの半分を摂取できるようにした。
きっかけは40代の女性にもっとロイヤルホストに来店して欲しいと思ったこと。
グループインタビューを実施したところ、彼女たちの関心が「美肌」にあると
判明した。
美肌に必要なのは、コラーゲンやビタミンC。これらの栄養素を、ロイヤルホストの強みを生かせる洋風の煮込み料理で表現した。」
---記事抜粋はここまで---
当メルマガでは消費者調査の方法としてアンケートでの実施を基本に「妄想」していますが、ロイヤルホストで実施しているように「グループインタビュー調査」もマーケティング調査の手法として、じつはポピュラーです。
グループインタビュー調査は、5,6人の調査対象者に集まってもらい、あらかじめ用意した質問項目について話を伺う調査です。
何かについての意識や行動を「詳しく掘り下げて」聞くことができますので、適切な調査を実施すると、ほんとうに有効な、役立つ回答が得られるのです。
お店に対する不満点などは、スタッフが真剣に「お客さまのご意見を聴こう」という気になれば、お客さまが待っている時間とか、食べ終わったちょっとした時間などにヒアリングする、という行為を重ねていって情報収集するというやり方もありますが、こういった商品開発のコンセプトになるような情報を収集するには店先でちょっと話を聴く、というやり方は不向きですね。
何か消費者に深く聞きたい課題がある会社では、ぜひこの調査を実施していただきたいのですが、ただ、この調査は司会者が普通のイベントなどの司会者ではなく、調査のプロの司会者(モデレーター)でないと課題解決に役立つ話を引き出すことは難しいという難点(?)があります。
もしグループインタビューで消費者の意識を深く掘り下げたいとお考えでしたら、モデレーター経験も20年超の鈴木がご相談にもお答えいたしますので、
Cサービス(グループインタビューサービス)のページをご覧のうえ、資料請求をしてみてください。
■ここからは、この事例について「消費者調査をしたとしたら・・・」という過去にさかのぼった私の妄想の世界です。
当社でクライアントからマーケティング調査を受託する際、
多くの場合は、アンケート調査とグループインタビュー調査を組み合わせています。
2つの手法はそれぞれ特徴があって、簡単にご説明しますと以下のようになります。
●アンケート調査(定量調査)では、ターゲットの全体の傾向や意識を把握する
●グループインタビュー調査(定性調査)では、意識や動態について詳しく知る
調査実施の順番は、今現在ある情報で仮説がどの程度リアルに立てられるか?によりますが、あまり情報がない場合は、
《グルイン調査 ⇒ アンケート調査 ⇒ グルイン調査》の順が多いようです。
(課題によっては更に何回かアンケート調査 ⇒ グルイン調査を繰り返します)
ある程度の仮説が立てられる場合は、
《アンケート調査 ⇒ グルイン調査》で企画ワークに移る場合もあります。
●今回の記事についての妄想ですが、仮説については以下のようなものが考えられます。
「40代女性は美容、特に体の中からの「健康や美」に関する関心が高いようだ。(雑誌などの情報から想定)。そしてよい食品からの栄養の摂取にも関心が高そうだ。
彼女たちが関心を持っている食品とその効能(だと思っていること)や、自分では出来ないことの不満などを収集することで、「食で彼女たちのお役に立てる当社独自の方法」を見つけられるのではないか?」
●質問内容は
・朝食、昼食、夕食についてどんな食事をしているか?
・美しくあるためにどんなことをやっているか?それは何を目的にしているか?
・美しくあるために、食事、食品についてどんなことに気をつけるべきだと
考えているか?
・それを実行しているか?実行を阻害しているのは何か?
などをグループインタビューで聞き出し、分析後、戦略、戦術に落とします。
メニュー開発に落とした場合は、コンセプトを立案、試食会を経て、
計画(plan)⇒実行(do)⇒評価(check)⇒改善(act)で実施していきます。
今回は、グループインタビュー調査できめ細かくターゲットの意識を掘り下げ、人気メニューに仕上げた事例をご紹介させていただきました。
あまり知られていませんが、じつはマーケティングに強く、売り上げを伸ばしている企業は、アンケート調査だけでなくグループインタビュー調査もきめ細かく実施しています。
グループインタビュー調査について、「こういう案件にはどう使うのか?」「ほかにどんな活用事例があるのか教えて欲しい」などご関心をお持ちの方はCサービス(グループインタビューサービス)のページをご覧のうえ、資料請求をしてみてください。
グループインタビュー調査は、ぜひ活用していただきたい手法です。
モデレーター経験も20年超の鈴木がご相談にお答えいたします。
株式会社マーケティングイノベーションの鈴木規子と申します。資料請求いただき、まことにありがとうございました。「グループインタビュー調査代行サービス」の資料をお送りさせて頂きます。ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
ビジネスコラム提供者情報
- コンサルタント:営業
- 株式会社マーケティング イノベーション
- 奈良県大和高田市昭和町2-2-708
◆当社代表 鈴木規子のプロフィール: ●マーケティング会社、シンクタンク、広告代理店にて20余年にわたり、100案件以上の上場企業のマーケティング調査と課題解決提案プロジェクトに携わる。 ●中小企業ではマーケティングが活用され …
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