着想の不思議

天才の着想を解剖する

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着想の不思議

(天才の着想を解剖する)

  

1999年11月、ロイター通信社が過去1000年間を代表する人物の選出をしました。 世界の各分野の著名人による投票です。この際、この1000年間の第1位に選出された人物がアルベルト・アインシュタインです。

    

1900年に大学を卒業後、暫らく、浪人生活を経験し、1902年にスイス連邦特許局に、3級技術専門職として就職。 1905年にはレーザー光線の生みの親となった、光を量子の流れとする「光量子仮説」、世の中にある唯一普遍なものは光速度のみであるとする博士号取得目的の「特殊相対性理論」、1907年には原子力エネルギーの生みの親となった、質量はエネルギーの塊とする「E=mc2」式を発表しています。 研究職ではない、無名の青年が極めて短期間に、1000年間を代表する理論を研究・発表したことは不思議の何ものでもありません。

   

   

*****見えない現実*****

    

 天才と言えば、一言で終わります。

でも何故、突然にそのような着想に至ったのか?

通常の凡才なら、目の前で起きる現象から、着想するのがあたり前。

それでも、着想が難しく、日々変わりなく過ごしてゆくのが実態です。

   

逆に頭では理解できても、感覚的に理解できない現象も多くあります。

あなたは今、秒速464mの速度で移動中です。 何も音速より速いジェット機に乗っているわけではありません。 単にオフィスの椅子に座っているのです。

地球の回転速度から計算しますと、そんな速度になります。 1日で4万Kmの旅行です。 発生している現象でも、それが実感できる現象が無いと、考え及ばないのが現実です。

   

彼が生きた時代にそのような着想に行き着く環境があったのでしょうか? 

そんな興味から、1000年を代表する天才の生きた時代に焦点を当てました。

 

     

*****核分裂の発見者 オットー・ハーン*****

  

ヒトラーが台頭したドイツを去り、スエーデンに移り、その直後の1938年12月に核分裂現象を発見したユダヤ人で、アインシュタインの式によるエネルギー量を計算しました。 その巨大なエネルギー量の相談を受けたボーアは、アインシュタインに相談、アインシュタインがルーズベルト大統領に核爆弾の開発を薦めました。 1939年9月1日、ナチスドイツのポーランド侵攻に始まる第2次世界大戦の中での核爆弾の開発です。

  

原子力エネルギーの理論が提唱され、実に40年近くの年月の後に、その実証が原子爆弾という姿でなされています。

   

 

     

 

 

*****原子核関係の歴史*****

 

  

 

アインシュタインが理論を発表した時代、この理論に繋がる研究が進んでいたのでしょうか?

 

  

 

1、周期律表の提唱(1869年)

 

それまでの100年で発見された元素を整理し、メンデレーエフとマイヤーにより元素の周期表が提唱されました。この時点では、一部に空白があり、その元素の性質が推測されましたが、後に発見されたゲルマニウム等、予言された性質に近いものでした。

 

  

 

2、電子の発見(1897年)

 

トムソンの「電子の電界による進行方向の変化」を定量的に確認する実験の成功により、水素原子の千分の1以下の質量を持ち、負に帯電し、どんな物質からも出てくる粒子が発見されました。原子より小さい世界の幕開けです。

 

  

 

3、エネルギー量子の仮説(1900年)

 

ベルリン大学教授マックス・プランクが光のエネルギーはその光の振動数にプランク定数を掛けた整数倍になる現象より、エネルギーは粒子のようなものとする仮説を発表。量子力学の幕開けでした。

 

  

 

4、原子核の破壊と放射能(1902年)

 

ラザフォードとソディが元素Aの原子核が壊れて、他の元素Bの原子核になるときに放射線を出し、更に原子核が壊れて、他の原子核になるとの論を唱えました。

 

  

 

5、原子核の発見(1911年) 

 

ラザフォードがヘリウムの原子核を使った実験で、非常にせまい領域に、非常に重い物質が集中していることを発見。 これが原子核の発見でした。

 

  

 

6、中性子の発見(1932年)

 

アルファ線をベリリウムに当てると出る強い透過力を持つ放射線が、いろいろな物質に衝突すると、陽子をはじき出すことを確認。 この放射線が陽子と同程度の質量を持ち電荷を持たない粒子「中性子」であることを証明。チャドウィックによる発見でした。

 

  

 

7、中間子の発見(1935年)

 

 湯川秀樹により原子核の中で陽子と中性子を結びつける粒子「中間子」の存在が予言されました。

 

   

 

   

 

*****何やらホッと*****

 

 

 

 

このように見てきますと、原子物理学のスタートの時代です。 アインシュタインの「質量はエネルギーの塊」とする理論が、マックス・プランクの「エネルギー量子の仮説」にヒントを得たことが推測されます。

 

 

 

 

ここまでくれば、かの天才の着想が想定されます。 「物質は粒子の塊」

 

つまり、「物質はエネルギーの塊」 かの天才も、無から発想してはいないことが確認でき、何やらホッとする次第です。 凡人の慰めでしょうか?

 

  

 

 しかし、何故「E=mc2」式に至ったのか? またまた謎が深まりました。

 

際限なく、謎は続きそうです。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

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関連テーマ「着想力を鍛える」へどうぞ

 

 

 

 

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