SWOT分析で中期戦略を練る

SWOT分析におけるクロス分析の有用性とは

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【SWOT分析で中期戦略を練る】

昨今、SWOT分析については、多くの本も出版され、インターネットでも多数の情報を得る事ができますので、ここでは、私達流のSWOT分析についてご紹介したいと思います。

SWOTとは、

Strength(ストレンゲス)(強み)、
Weakness(ウィークネス)(弱み)、
Opportunity(オポテューニティ)
(機会)、Threat(スレット)(脅威)

の頭文字による分析です。
それぞれ4つのカテゴリーで、自社の商品力・サービス力・人材力・組織力・資金・信用レベル・管理レベルを分析して、今後の戦略の選択と、集中策のヒントを出すものです。

特に、SWOTそれぞれの整理だけでなく、クロス分析にその有用性があります。
例えば、S強みとO機会は、今後の伸ばすべき分野であり、集中投資する分野です。これが伸びれば、今後当面は何とかなる分野だと言えます。
また、S強みとT脅威は、強みが活かされない可能性がある事であり、得意分野だと思っている事が足枷になる可能性がある分野です。
また、W弱みとO機会は、自社の弱い分野が、今後の成長性や可能性のある分野なら、いかに提携やアウトソーシングするかを考えなければなりません。なぜ、提携やアウトソーシングかと言うと、今から自社で一から投資して立ち上げても、負担が大きくて成果少なしの可能性があるからです。
最後のW弱みとT脅威とは、元々自社の弱い部分であり、さらに環境的にも脅威や不安があったりと、良い事が少ない分野です。「選択と集中」で経営を考えるなら、「撤退縮小」を考える分野でもあります。今後も継続するなら、致命傷になるかもしれない分野ですので、経営者としては判断が難しいところでしょう。しかし、引きずられて、会社自体がにっちもさっちも行かないような事になる前に、手を打つ分野でもあります。

こういう分析をして、中期的にどういう対策を組むかを検討します。
中期といっても、経営環境の変化が早くなっている昨今では、5年では期間が少し長く、どうしても対策が不透明になり、現時的ではありません。
2年又は長くても3年と言うスパンをお勧めします。

中期戦略のポイントは、「自社が何をしたいか」でがなく、「環境は自社に何を求めているか」で整理しなくてはなりません。
「この分野は利益率も高いから、多少無理しても取り組もう」とか、「今後伸びる分野だから、今から研究しよう」等と言っても、「伸びる分野は、どこでも考える事は同じで、また競合が激しくなる」のです。
もし、ある分野で頭角を現すなら、最初から圧倒的な投資と戦力の配置が求められます。

しかし、私達中小企業には、そんな資金も人材もありません。ならば次に考えられるのは、「勝ち馬に乗る」と言う考え方です。
これが提携やネットワーク、アライアンス等と言われる分野です。
しかしこの分野でも、冷静に分析しなくては、拙速で貧乏くじを引く事も多々あるのです。

最近、私達が出くわした事例を紹介します。
ある事業会社が、私達のクライアントへ新規事業として、事業説明会のDVDを送ってきました。
この会社は建設業で、確かに新規事業の芽を探している最中でした。
送られて来たDVDには、今後大きく市場が拡大する携帯電話でのホームページビジネスについて、講演会形式での講話が映像化されていました。
パソコンのインターネットビジネスが確立して久しいですが、これからは携帯電話でのインターネットサービスが拡大すると言うのは、良く理解できました。しかし、そのDVDを良く見ると、ありがちは代理店募集でした。要は、携帯電話のホームページを掲載したい企業を見つけて受注すれば、その維持管理費から、毎月数%の手数料が入ってくるとか、更にその下に代理店を作れば、その中からも数%の手数料が入って来ると言う、ネットワークビジネスも入ったものでした。
確かに加盟料はそう高くはないのですが、そのサービスシステムは、その事業会社だけであるかのような言い回しに、少々納得がいきませんでした。
その後、色々調査すると、そのような会社は何社もあり、その事業会社だけでの話しではありませんでした。この建設会社は、それ以上深入りはしなかったのですが、こういう話はいくらでもあるようです。

いずれにしても、一度コンサルタントのような第三者のアドバイスを貰いながら、幹部や社員とSWOT分析をやってみたらいかがでしょう。
文書で整理すると、違ったものが見えてくるかもしれません。

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◆代表者のプロフィール 1962年大分県生まれ。熊本商科大学(現熊本学園大学)経済学部卒業。 大手経営コンサルタント会社へ入社。15年後、取締役部長を最後に独立、同時に経営再構築・中期経営戦略を専門に行う、(有)RE−経営を設立 …

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