【質問】
宮崎県の口蹄疫被害にあった取引先がありました。
当社では、口蹄疫の被害に対する義援金と、取引先に対する見舞金を支払ったのですが、義捐金や見舞金は税務上、どのような取り扱いになるのでしょうか。
【回答】
法人の場合、支払額の全額が損金算入の対象となります。また、取引先への見舞金は、災害発生後相当の期間内になされたものであれば、原則、全額損金算入されます。
災害救済法に基づき、宮崎県で発生した口蹄疫の被害救済に「義援金」(「宮崎県口蹄疫被害義援金」の指定がなされました。
これを受け、平成22年5月21日、国税庁は、当該義援金は所得税法第78条第2項第1号及び法人税法第37条第3項第1号に規定する地方公共団体に対する寄付金に該当する旨の情報を発遣しました。
宮崎県口蹄疫の被害救済のため、法人が義援金を支払った場合には、その支払額の全額が損金算入の対象になります。
確定申告書に義援金の金額を記載し、寄付金の明細書を添付するとともに義援金の領収書を保存することが必要になります。
また、ご相談の方のように、被災された事業者と取引関係にある事業者の方が、直接、被災された取引先に対して、お見舞金、事業用資産の供与、売掛金の免除、貸付金の免除等の支援をすることもあるかと思います。
このような支援金等は、被災前の取引関係の維持、回復を目的として、相手の救済を通じて自ら蒙る損失を回避するためのものであり、災害発生後相当の期間内になされたものであれば、原則、交際費等に該当することなく、全額損金の額に算入されます。
ちなみに、個人の方が義援金を支払った場合には、特定寄付金として寄付金控除の対象となります。
寄付金控除額は
(その年中に支出した特定寄付金の額の合計額)−2千円=寄付金控除額
のように計算します。
特定寄付金の額の合計額は所得金額の40%相当額が限度です。
所得税においては、確定申告書に寄付金控除に関する事項を記載するとともに、確定申告書の提出の際に義援金の領収書を添付又は提示する必要があります。
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