【企業再生の現場報告】売掛金・未収金が多い会社は要注意！（株式会社　武内コンサルティング）

【企業再生の現場報告】売掛金・未収金が多い会社は要注意！

再生に当たる場合、売上を上げたいというのはわかりますが、なかなかすぐに回復させるのは難しいです。計画や対策を立てても成果が現れるのは数カ月後。それにどれだけ売上が上がるかは未知数です。ひょっとすると、経費ばかりがかかり、下がるかもしれません。再生局面で一番欲しいのは、売上ではなく利益です。どうしてもキャッシュが欲しいはずです。キャッシュフローを良くするためには、売掛金・未収金の回収を早めることです。例えば、取引先数が多く、事業を拡大しているかに見えても回収できているかどうかは別問題です。逆に与信管理がしっかりできているのかどうか不安になります。このような時期だからこそ与信管理に力を入れ、未収を防がなくてはなりません。順調そうに見えても何が起こるかわからないと思った方が良いです。また、毎月の売上以上に未収金が増えているというのは問題です。売りっぱなしになっていないかどうか調査が必要ですし、そのようなことが起こらないように仕組みづくりも必要です。そういうことを行っていると、企業体質が見えてきます。売上以上に売掛金・未収金というのはその会社を現わしています。それにもっと不安になることがあります。それは、売掛金・未収金の処理をしていない場合です。回収の見込みがないのに、いつまでも売掛金や未収金で計上しておられます。それらを含めてやはりデューデリは必要だと思います。それも外部の第三者の方に入っていただいて診てもらうことです。その膿を出しきらない限り、再生はないと思います。決算書や申告書を綺麗にするということも再生局面での大きな仕事です。売上や原価率、営業利益などよりも売掛金・未収金の額をチェックして下さい。その他の数値は努力すれば回復します。しかし、売掛金や未収金は体質となってしまい、改革できていない場合があります。売掛金・未収金の多い会社は危険信号というのは、嘘ではないと思います。