物件探しのコツとは（株式会社クロニカデザイン）

物件探しのコツとは

内装費をローコストに抑える取り組みは、物件探しから始まります。

よくお客様から、
「〇〇坪くらいの物件を借りようと思うのだが、内装はいくらい掛かる？」
という質問を頂きます。
もちろん、どんなお店かお話を伺った上で、かなりアバウトな概算で予算感をお伝えすることは出来ます。
しかし、内装は、多岐に渡る項目で費用が掛かるため、実際には、デザイン、設計、仕様をかなり詰めないと正確な数字は出すことが出来ません。
使う建材、設備、作り込むための工程、塗装の範囲、ドアの仕様・・・などなど、世の中にまったく同じお店がないのと同様、それぞれお店で掛かる費用は異なるわけです。
そして、何よりもそのお店を開こうとする賃貸物件によって、同じ業者が、まったく同じ広さの物件を、まったく同じお店づくりをしようとしても、費用が異なるという問題が起こります。
それは何故でしょうか？
その物件の“現況”が、物件ごとに異なるからです。
大きく店舗用の賃貸物件の“現況”は２つに分けられます。

１．スケルトン
２．居抜き

２の「居抜き」に関しては「居抜き物件店舗づくり（居抜物件施工）」で詳しく説明するとして、では、現況がスケルトンであれば、どの物件も同じでしょうか？
実は、それが異なるから厄介ともいえます。
同じ「スケルトン」と一口に言っても、いわば「どれくらいスケルトンか」は異なります。
では一般的に“違い”は、どんなところに出るのでしょうか？
基本的には次がポイントといえます。

空調などの設備あるいは残置物
給排水管
排気口
ガス、水道、電気

これらが、「ある」場合、「ない」場合があります。
また、「ある」場合は、次のポイントとして、その“位置”が物件毎に異なるという点が挙げられます。
「ない」場合、例えば、ガス、電気であれば、どこから引っ張れば良いのか（どこまで“来ている”か）がポイントとなります。
例えば、給排水管があったとします。
仮に飲食店を作ることとして、何処に厨房を作るかは、お店毎に異なるはずです。もちろん業種業態によっても異なります。
給排水管が通っている“位置”と厨房を作りたい場所が近い場合は、その分コストは低くて済みますし、離れている場合は、その分引き延ばさなければならない分の費用が余計に掛かるわけです。

スケルトン物件・現場調査風景

［スケルトン物件・現場調査風景］

このように、お店をつくろうとする物件の現況は施工費用に反映されるということが分かります。
不動産会社さんの説明で「現況はスケルトンですよ」と言われても、分かりやすく言えば、上に挙げたモノが「すべてある」場合と、「すべてない＝完全スケルトン」の場合では、費用は大きく異なってくるのです。

また、「すべてある」場合でも、作りたいお店に適した位置にそれらが備わっている場合と、そうでない場合では、費用が大きく異なってくるということです。
もちろん、すべてが都合よく備わっているということは、なかなかないことなので、いくつか候補とした物件の“物件特性”を相対的に鑑みるということになるかと思います。
いずれにしても、極力コストを抑えてお店づくりを行おうと考える場合、内装費用という一面から考えた場合、これらの視点をお持ちになり、現場や物件概要をよく確認しながら物件探しを行うことが肝要であり、内装費用低コスト実現のワンステップ目のコツとなるわけです。

これらは、出店場所の立地や物件の時間等の使用制限、物件の形等、ご商売上考えなければならない事柄と合わせて物件選びの参考にします。
複数店舗出店している企業様は、出店を重ねるうちに物件を見る目が養われていきますが、懇意にしている設計士や施工業者を連れ立って、内装面から捉えた “物件特性”を解説して貰いながら物件の内見、意思決定を行う企業様も多く見受けられ、これも物件探しの一つのコツといえます。