線形計画法は、線型方程式や線形不等式で与えられる制約条件の基で、線形の目的関数を最大あるいは最小化するものです。
●正準型
minimize z = c1x1 + c2x2 + c3x3 ....
subject to a11x1 + a12x2 + a13x3 ... = b1
a21x1 + a22x2 + a23x3 ... = b2
a31x1 + a32x2 + a33x3 ... = b3
例)
ある工場では、複数の原料を配合して、炉で溶かして製品を作りますが、
下記の条件の基で、原料費が最小となる配合方法を求めます。
・製品規格(重量=3,330Kg)
規格 成分1(%) 成分2(%) 成分3(%)
目標値 87.6 7.8 4.6
上限値 90.0 9.0 5.0
下限値 85.0 7.0 3.0
・原料
原料名 成分1(%) 成分2(%) 成分3(%) 歩留(%) 単価 在庫数(Kg)
原料A 99.5 0.5 0.0 97 415 10,000
原料B 93.0 7.0 0.0 94 400 10,000
原料C 91.0 9.0 0.0 98 420 10,000
原料D 0.0 100.0 0.0 98 870 10,000
原料E 0.0 0.0 100.0 98 243 10,000
上記条件より、下記の目的関数と制約条件を作成します。
・目的関数(原料費が最小)
Min WA*(415/0.97) + WB*(400/0.94) + WC*(420/0.98) + WE*(870/0.98) + WD*(243/0.98)
・制約条件
WA + WB + WC + WD + WE = 3300 ※製品重量は 3,330Kg
WA < 10000*0.97 ※原料A の在庫重量(歩留り考慮)
WB < 10000*0.94 ※原料B の在庫重量(歩留り考慮)
WC < 10000*0.98 ※原料C の在庫重量(歩留り考慮)
WD < 10000*0.98 ※原料D の在庫重量(歩留り考慮)
WE < 10000*0.98 ※原料E の在庫重量(歩留り考慮)
99.5*WA + 93*WB + 91*WC = 3300*87.6 ※成分1目標値
0.5*WA + 7*WB + 9*WC + 100*WD = 3300*7.8 ※成分2目標値
100*WE = 3300*4.6 ※成分3目標値
線形計画法によって、以下の各原料の配合重量が求められます。
原料名 実重量(Kg) 配合重量 原料費
原料A 0.0 0.0 0
原料B 1308.7 1392.0 \556,800
原料C 1868.1 1906.0 \800,520
原料D 0.0 0.0 \0
原料E 153.2 156.0 \37,908
合 計 3330.0 3454.0 \1,395,228
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- IT:システム開発
- 有限会社サカオシステム開発
- 兵庫県尼崎市塚口町4-7-13
兵庫県尼崎市のシステム会社で、前職は大手鉄鋼メーカのシステム研究開発部門におりました。 弊社では幅広いIT技術と、経験豊富な知識を用いて、システムの開発から運用・保守まで、お客様にご提案しております。
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