人事コンサルティング会社社長の城繁幸氏が、
以下の様な相談を受けたことがあるそうです。
うつ病等のメンタルトラブルによる休職・通院者が1割を超えた。
残業も特別多いわけでもなく、有給休暇の消化率も良い。
経営者も顧問の社会保険労務士も、
原因がさっぱりわからず困惑していた。
実は原因は、幹部候補の早期育成制度の導入によって、
早い段階で将来が見えてしまい、多くの社員にとって希望の無い
状態が生み出されてしまったことにあった。
「だから若者は幸せになれない」第41回より抜粋
ある会社の10人の新入社員の入社時のモラルが、
全員100だったと仮定します。
そして数年後に、幹部候補の早期育成制度によって、
そのうちの2人が英才教育を受けたとします。
それによって選ばれた2人のモラルが50%アップし、
選ばれなかった残り8人のモラルが、逆に30%ダウンしたと仮定すると、
社員全体のモラルは、以下の通り変化します。
<幹部候補の早期育成制度実施前>
モラル:100×10人=1000
<幹部候補の早期育成制度実施後>
モラル:150×2人+70×8人=860
つまり幹部候補の早期育成制度の導入によって、
会社全体の士気は却って下がってしまうのです。
何故こんなおかしな結果になるかというと、理由は極めて簡単で、
選ばれた者よりも選ばれなかった者の方の絶対数が多いからです。
城繁幸氏は続けて
3ラウンド早々に
判定負けが宣告されたが、
客の手前12ラウンドまで闘うことを強要されるようなものだろう。
と記述していますが、正にその通りでしょう。
私だったら躊躇せずに、
レフェリーや判定者をぶん殴って、さっさとリングを降りることを選びます。
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