◆なぜ折衝的コミュニケーションが重要か
昨今目立つ小生の研修で、折衝力に関する内容が多くなりました。企業、商工会議所等経済団体、行政など様々ですが、一様にニーズ性の高さがあります。
なぜか、何処の企業でも一人で事を進めるほど社員が豊富に存在するわけではありません。
各自が主担当となり関わる人たちの協力を得て、まさに相互互助の総力を結集して仕事に当たるのが実情です。
たとえばH社(鈑金、整備等主業務)では電話受信であっても事務所が取るとの決めでなく、整備、鈑金、作業現場にも数カ所設置し、誰でも社を代表して受ける体制を整えています。「電話は事務所、現場が電話とるこたーない」大方の企業の常識でしょうが実に見事な企業ぐるみの協力体制です。
「よそではやってない、だからウチはやる」「今まではやってなかったがこれからはやる」
改革のキーワードは「新しい事・初めての事・独自のこと」をトップ幹部、いや、社員各自が提案し、実現していかねばただ言葉だけが踊っているだけです。
そこで、発想から実現に向けたプロセスで欠かせない能力は折衝力です。
新、初、独に提案は必ず「なんでそんなことするの、今までで良いじゃないか」類の抵抗にまず遭うことは必然の理です。
新たな主張にどう協力をうながしていくのか―そこには理解、納得を得るコミュニケーションが必要であるということです。この能力が低ければ、
「あいつは新たなことに協力しない」
「上からただやれやれとどやされたって自分の仕事で目一杯だよ」
との互いに不平のやり取りとなります。そこには不満分子のガン社員が発生します。
全社一丸となってと、いくら声高にトップ幹部がほえ立ててみても、組織の絆を強まりません。
ましてや、顧客対応での不信や不快が生じたり、約束の納期遅れなどに及んだらこの時代、淘汰対象の企業に成り下がってしまいます。
◆仕事は一人では進まない
さて上司・社員の立場に視点を移せば、仕事は一人では進みません。
チームワーク、組織を上げて・・とは良く口にする言葉でありますが、その実を形成するには「異なる意思を持った人との関わり」で業務を推進していくにはどうしてもこの折衝的コミュニケーションスキルを高めねばなりません。
「頼みます」→「良いですよ」というなら折衝は不要。
「頼みます」「→忙しいからダメ」「そんな必要性はいまない」「なんで俺がやるの」「今までちゃんとやってきたじゃない、まだダメなの」「そんなこと無理」との反論(決して対人関係云々というのではありませんが)があります。
新・初・独の類はことさらこの抵抗感が強い。まずここからが取り組みのスタートとなります。
「折衝は協力を断られた時から発生する。」だからやっかいなのです。断られぱなしでは結局は孤軍奮闘でしかありません。
いくら自分なりに頑張っていると言っても、所詮一人の能力には発想、労力には限界があります。
特に上司の立場でこまねずみのごとく単に汗をかくだけの仕事ぶりはほめられた事ではありません。
時にはプロデユースやコーデネートに類したマネジメントでキャストの構築を計らねばいけません。
断っておきますが、今や時間的余裕を持った協力対応などあり得ません。各自が目一杯の負荷を持っての日常業務だからです。
だから、協力をお願いするにも依頼事項を、相手に理解、納得、共感して貰い、多少の無理でもあなたのために一役買う心を創り出さねばいけないのです。
いずれにしても、折衝的コミュニケーションは協働による仕事の遂行を形成し、スピードと質のよい結果を生み出します。
現状維持は退歩なり。各自の新、初、独の改革力が生きた仕事には進化がある。
結果的には企業の総能力を高め、結集して、競合他社に対する一歩先んじた強さを創造するのです。
営条活動の対人での場面対応の基本能力であることは言うまでもないでしょう。折衝的コミュニケーションがそれほどかと一笑に伏したくもなるでしょうが、昨今の小生の研修実績からするとあながち大げさではありません。
企業の人材育成としてこの能力強化に取り組むことを勧めます。
内容企画例
<1>折衝・交渉やりとりと心得(訪問→やりとり→次へのスキル)
<2>日頃の対人関係(人物的影響力)が左右する。その高め方
<3>聴き方、説明力、説得力の基本と実践法
<4>応酬話法と折り合いのつけ方
<5>演習 模擬折衝
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■人物・特徴 東京生まれ 中央大学卒業 現セイコーインスツルメンツ(株)勤務 製造ライン・社員教育(この間労働組合役員も経験)、総務マネジャーを歴任し、労働組合役員を経て、ビジネス教育(株)HOPEを設立 現在企業教育コンサルタントと …
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