■忙しい割に、実りが少ないのはなぜか?

〜営業マン育成虎の穴シリーズ〜

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先日、あるクライアント先でコンサルティングをおこなっていると、あることに気づきました。
このクライアントでは、営業マン10人に対してコンサルティングをおこなっています。


営業マンの口から出る言葉は、
「とにかく、毎日忙しい・・・」
「社内にいれば、お客様から注文の電話が鳴りっぱなし・・・」
など、嬉しい悲鳴といった感じですが、これが問題なのです。


実は、営業マンの本業である営業活動以外の雑務が多過ぎて、まともな営業活動ができる時間がないというのです。


このような場合、まずは営業活動をする時間をスケジュール化する以外にありません。
スケジュール化とは、たとえば、毎日午前10時〜12時までは営業活動に専念して、それ以外の仕事はやらないようにします。
強制的にでも時間を創らなければ、永遠にまともな営業活動ができません。
困った問題です。


ですから、忙しい割には、業績が伸びていないというのが現状です。


このような会社は山のようにあります。
むしろ、中小零細企業では、これが当たり前だといっても過言ではありません。
営業活動に専念できる人など皆無といってもいいでしょう。
そのほかにも、忙しい割に業績が伸びないパターンがあります。


それは、お客様のどのようなニーズを解決するような商品やサービスを提供しているのかです。
今日は、このことをお伝えします。
 
 
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営業やマーケティングの世界では、「ニーズ」という言葉はよく使われます。
問題は、ニーズには、「顕在化」されたものと、まだ顕在化されていない「潜在的」なものがあるということです。
 

顕在化されたニーズとは、お客様自身も重々承知しているニーズのことです。
たとえば、「ここが使いにくい」「持ちにくくて、運ぶ時に困る」など、お客様に聞けば出てくるような困りごとのことです。


一方、潜在的なニーズとは、お客様に聞いてもわからないような困りごとのことを言います。
あまりに当たり前過ぎて、困り事だとは気づかないことも多々あります。
たとえば、扇風機を思い出してください。
扇風機は、羽根や羽根を覆っている格子に、埃がついたり、汚れてしまいます。
しかし、掃除をするには、いちいち分解しなくてはいけません。
 
 
多くの人の間では、このことは数年前まで困りごとではありませんでした。
なぜならば、どこのメーカーの扇風機も構造は同じだったので、掃除が大変だということはしょうがないことだったからです。
ところが、数年前に
ダイソンから羽根のない扇風機が発売されました。


これは、掃除がとても楽です。
毎日でも掃除ができる手軽さです。
この扇風機が登場したことで、
既存の扇風機の不便さに気づいた人も多いことでしょう。
また、羽根がなければ、子どもが手をいれても安全です。
 
 
これが、潜在的なニーズです。
提案をされて、はじめて気づくことです。
 
通常、顕在化されたニーズを解決する商品やサービスは、誰でもが気づく可能性が高いので、競合商品やサービスが多くあります。
結果、差別化がしにくくなって価格競争に陥ります。
ですから、このゾーンを商売のメイン市場にすると、忙しい割に実りが少ないという悪循環にはまります。
このゾーンでは、なるべく人手をかけずに営業できる仕組みを構築しなければいけません。


中小零細企業が目指すべき商売のメイン市場は、潜在的なニーズに見つけて、それを解決する商品やサービスを提案することです。
そのためには、お客様を観察して、現状を分析する努力が必要です。
 
 

ビジネスコラム提供者情報

  • コンサルタント:営業
  • 株式会社リンケージM.Iコンサルティング
  • 新潟県新潟市東区大形本町3-1-38-608

【代表取締役・長谷川博之(はせがわ・ひろゆき)プロフィール】 新潟県三条市生まれ、新潟市在住。 高校卒業後、ジャズミュージシャンを目指し上京。その後、広告代理店、量販店などの勤務して、2001年に独立。 新潟県新潟市を中心に …

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